NHKのドラマ『坂の上の雲』における「NHKの本気」と時代劇・歴史劇について

3年間という長い期間にわたってスペシャルドラマとして放送された『坂の上の雲』(司馬遼太郎 原作)。先頃、最終回が放送されたが、その辺りでネット上では「NHKの本気」という文字がトレンドワードになった。つまり「NHKも本気を出せばこんなに素晴らしいドラマが作れるではないか」という賞賛の意味を含んでいた。裏を返せば「最近の大河ドラマはどうなっているのだ?」という意味も含まれている。

昨今、ほとんどテレビを観ない自分が言うのも何だが、本や雑誌、ネットで飛び交う大河ドラマ評は「おとぎばなし」「ファンタジー」「女性向け」「史実とかけ離れすぎている」というようなものだ。どうも、歴史物としては「軟らかすぎる」ということらしい。民放では『水戸黄門』が40余年にわたる放送を終え、レギュラードラマとしての時代劇が1本も無くなってしまったという。一方で「韓流」と呼ばれる韓国製作のドラマが字幕なり、吹き替えなりで放送されている。テレビ局側としては「制作費が浮く」ということだが、そんなことなら歴代の名作時代劇、歴史劇を再放送すればよい。『銭形平次』『必殺仕事人』『鬼平犯科帳』『遠山の金さん』『暴れん坊将軍』『大岡越前』・・・過去の名作時代劇を再放送すればいいではないか。

新たに制作しなくてもゴールデンタイムに再放送でもいいではないか。NHKならばBBC制作の『シャーロック・ホームズ』シリーズや、中国の『三國志演義』だってある。良い作品は何度観ても飽きない。映画で言うなら香港のジャッキー・チェンの映画、ジブリ作品、『天空の城ラピュタ』(先日「バルス」祭があったが)、『ルパン三世 カリオストロの城』『Back to the Future』など、面白い娯楽作品は何度観ても面白いのである。

僕はついに一度も観ずに終わったが、先日まで放送されていた『家政婦のミタ』というドラマが、一般のドラマシリーズとしては今世紀最高レベルの視聴率40.0%を記録したという。21世紀になって顕著になってきた、漫画やベストセラー小説を原作にした「実写化」ではなく、この番組オリジナルの脚本であったということも注目される。ほとんどの場合、「実写化」は原作ファンの落胆に終わる。好評だったのはテレビドラマシリーズの『のだめカンタービレ』ぐらいではなかったろうか。ここ10年ぐらいに限定しても。

最近よく「テレビ離れ」が指摘されている。インターネットで面白い動画があったり、安価でブルーレイやDVDが手に入ったりする。「そもそもゴールデンタイム(午後7~9時)にテレビの前に人が居ない」とも言われる。しかし、その一方で「観たくなる番組」も存在する。上述のドラマ、映画に加えて、その競技にどう見ても興味が無さそうな余計な芸能人が「ゲスト」で出てこないスポーツ中継や、観て聴いて楽しめる音楽番組などは評価が高い。

今や、一般人が「テレビ番組」同士を比較して視聴するのではなく、「テレビと他のメディア」を比べる時代になった。それでもテレビが観たくなるだけの番組があれば、視聴者は他の用事に都合をつけてもリアルタイムで楽しむであろう。あくまで自分の経験上であるが、録画して後で見ようとした番組は7割はそのまま観ないで消去してしまう。

僕が選ぶ2011年最優秀番組は今年もサンテレビの阪神タイガース戦中継である。今年も試合終了までありがとう。

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この記事へのコメント

晩秋
2011年12月28日 10:23
「坂の上の雲」僕も全部見ました。柄本 明の哀しいまでの熱演が
素晴らしかったです。

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